「はーい、いつも通りウォーミングアップして!」
と、言って選手たちに毎回の練習でいつもと同じウォーミングアップをさせてませんか?
ブラジル体操から入って、各自ストレッチ、その後は少し基礎的な練習(インサイドキックなど)。選手たちは飽きていませんか?
そのまま集中して練習に入れていますか?今回は楽しみながらそしてためになるリフティングを使ったウォーミングアップをドイツサッカー式3つのコツと一緒に紹介したいと思います。
目次
1.ウォーミングアップメニューにも変化をつけましょう
そもそもウォーミングアップとは、練習のための準備であり、怪我を予防したり、メインの練習に100%で取り組めるように身体と心を準備するための時間であります。
なので、その目的は絶対に見失ってはいけません。ストレッチやブラジル体操のように動かすべきところというのはしっかりと動かすように指導してあげる必要があります。が、毎日、毎練習、同じスタートを切るのは、飽きがきますよね。
目的をしっかりと持った上で、楽しくその日の練習に入れるようにウォーミングアップメニューに変化をつける事も大事になります。
そして、どうせウォーミングアップをするのであれば、少しでもサッカーの実戦で使える技術の習得に繋がった方がいいですよね。
そこで今回紹介するのは、楽しみながら、なおかつサッカーが上手くなるリフティングを使ったウォーミングアップになります。
2. リフティングを使ったトレーニング方法
まずは簡単にやり方を説明します。
やり方その1.2人1組を作る
距離は大体で構いませんが、バサラマインツでは役3mから5mくらいの範囲で行っています。(選手たちのレベルや練習環境によって自由に設定して下さい)
やり方その2.2回連続で失敗は相手の得点
サーブは1回の攻撃につき2回まですることが出来ます。
要は2回連続で失敗してしまうと相手の得点となります。また得点して方がサーブ権を獲得することが出来ます。
やり方その3.3タッチ以内で!
3タッチ以内で相手にボールを返さなければいけません。3タッチ以内ということなので、ダイレクトでも2タッチでも構いません。
やり方その4.相手の体の枠内に返すこと!
ここが一番大事な(特殊な)ルールなのですが、ボールは立っている選手の身体の枠に返さなければいけません。
「?」と思った方もいる方と思いますが、例えばボールが立っている(1歩も動かない)位置から逸れて飛んできた場合、それを手でキャッチすることが出来ます。
手でキャッチ(もしくは触らない)するとパスを出した方のミスとなり受け手側に1点が入ります。
反対に逸れたボールに対して、足を出して受け取りに行ってしまった場合、この場合にはそのままリフティングを続けなければいけません。
※慣れてくると際どいボールが飛んできたときに、それを避けてしまうことがありますが、その場合は避けた方のミスとなります。
以上が基本的なルール説明となります。
ちなみにバサラマインツではこのように二人組を横に並べて、1試合90秒に設定して行っています。
その時に勝てば昇格、負ければ降格というふうにすれば、最終的に上手い選手、強い選手が一方に集まるので、選手たちは楽しみながらこの練習をできるかと思います。
3.ドイツサッカー式大事な3つのコツ
コツその1.ボールを届ける
まずは一つ目ですが、
「相手の元にしっかりとボールを届ける」ということです。
サカストでもたびたび言っていますが、ドイツでは届けるまでがその選手の責任であり、とりあえず届くことさえすればその後は受け手側の責任となります。
この練習でもとりあえず,どんな状態でも良いので相手の元にボールを返すこと。を意識して行ってみて下さい。
コツその2.基礎技術の習得
二つ目は浮き球に対する技術です。
やってみると分かるのですが意外と動かない相手に対してしっかりとボールを返すというのは難しいです。
まずはしっかりと正確に浮き球を蹴る技術が大事になってきます。そしてその「正確に蹴る」ためにより大事になってくるのが「ファーストタッチ」です。
3タッチしかないのでファーストタッチでミスが起きてしまうと、ほとんどの場合でその後うまくいきません。
ですのでサッカーの基本的な要素である「止める、蹴る」が十分に詰まった練習を行うことが出来ます。
コツその3.判断する
三つ目が「判断する」ということです。
もちろん慣れも関係はあるのですが、ズレたボールに対してどう反応するのかでその人が強いかどうかが決まります。
特に勝てない人というのはズレたボールに対しても反応してしまっている場合が多いです。
ですので,ボールの軌道、相手の蹴る時の状態を見て判断する。
この要素も非常に大切になってきます。
まとめ:駆け引きを楽しもう!!
毎練習で必ず行うウォーミングアップ。
少しの変化でも選手たちにとっては新鮮味のあるものになると思います。
少しマンネリ化してきたなと思う方は是非このトレーニングを取り入れてみてください。
そして、何より大事なことは楽しむこと。
ボールを届けることが大事だと伝えましたが、相手がどんなボールを嫌がるのか、利き足はどちらなのかなど考えながらやることでさらにこのトレーニングを楽しむことができると思います。(実際の試合では全く逆のことを考えますが、、、。)
ちなみに慣れてくると、頭でパスしたり、回転をかけたり、タイミングをずらしたりと色々とバリエーションをつけて行うことができるようになると思うので、ぜひ自分オリジナルの技を編み出して、駆け引きを楽しんでみて下さい。