ドイツ式ウォーミングアップ「ハンドバールコップフバール」編

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今回は私が実際に指導しているFCバサラマインツで実際に行っているウォーミングアップの「ハンドバールコップバール」紹介したいと思います。

ドイツ語表記にすると「Handballkopfball」となります。

最初の部分は響きの感じでなんとなくわかるかも知れませんが、Handは手、Ballはボール、Kopfは頭という意味です。

日本語で言うと「ハンドボール・ヘディング」と訳され、要するに手と頭を使ったトレーニングという事になります。

是非、皆さんのウォーミングアップにも取り入れて下さい!

目次:

1.手を使うことの優位性
2.手を使って楽しむこと
3.ウォーミングアップ「Handballkopfball」のやり方
・ルールその1.得点の仕方
・ルールその2.ボールの奪い方
4.「Handballkopfball」行う際に大事にしているポイント
・状況判断
・幅をしっかりと使ってボールを動かすこと
・守備の際にしっかりと相手に寄せる

そもそもドイツではハンドボールも盛んに行われています。

一部の試合ともなると1万人の観客を入れるほどです。

その関係性もあってかドイツでサッカーの指導者ライセンスを取得する際には1コマ、ハンドボールを行う授業がありました。

動画で「Handballkopfball」のウォーミングアップを見てみよう!

1.手を使うことの優位性

サッカーはミスのスポーツだとよく言われます。

それはなぜかというと足を使うからです。

人間は基本的に手を使います。

物を掴む、投げるなど基本的には手の方が足よりも正確に扱うことが出来ると思います。

ですのでトレーニングの中でも足ではなく手を使うことで技術的なミスは少なくなり、ボールを扱うこと自体に対するストレスが減ると思います。

例えば、考えさせながらプレーさせたい。

しかし、技術的に足で扱いながらだとそこのポイントにフォーカスすることが出来ない。

そういう時には、足で行うトレーニングの前に手で1度行ってあげると、選手たちはよりスムーズにポイントを理解してくれると思います。

2.手を使って楽しむこと

過去の記事の中でも書いているのですが、ウォーミングアップから「ボールを使って楽しむこと」をドイツでは重要視しています。

普段とは違う手を使ってボールを扱わせることで違った刺激を与えることができ、また選手たちは楽しんでウォーミングアップを行うことが出来ます。

このことを重視して下さい。実際、FCバサラマインツの選手たちもこのウォーミングアップを行う際は非常に楽しそうにしています。

3.ウォーミングアップ「Handballkopfball」のやり方

では実際にどのように行うのかですが、FCバサラマインツではペナルティーエリアを使って、写真のようにゴールを2つ設置します。

横幅を持たせていることにもポイントがあるのですがそちらは後ほど説明します。

人数に関しては多すぎても少なすぎてもダメですが基本的には自由が効くトレーニングなのでチーム状況に合わせて行って下さい。

ルールその1.得点の仕方

ではまず得点する方法ですが2つあります。

一つ目はパスを10本繋ぐ方法です。

二つ目がゴールにボールを入れる方法なのですが、シュートする方法はヘディングのみとします。

ルールその2.ボールの奪い方

では次にボールを相手から奪う方法。こちらも2つの方法があります。

一つ目はボールが地面に落ちた場合。要はミスが起きた場合ですね。ですがサッカーと同じく例えば相手のボールを叩き落としたなんて場合はボールを落としたチームではなく落とされた方のチームからスタートします。

そして二つ目は相手の体にタッチすることです。

ですのでボールを持つ時間が長い、ボールをもらった後に首をふって次のプレーを考えているようでは遅いということです。

常に次のプレー、味方の位置、敵の位置を把握し考えながらプレーすることが求められます。

またその際特別なルールを一つ付け加えていて、例えば相手にタッチされている、またはすぐ自分の後ろにいてタッチされるであろう状況の時には「ダイレクト」と言って、ボールを弾くような形(バレーボールのトスのような)でパスすることでそのパスは成功、タッチされていたとしても奪われることはありません。

動画を見ていただければわかると思うのですが、このトレーニングではコーチングが大事になってきます。「フリー」とか「後ろに敵がいるぞ」のような声がけをすることで味方を助けることが出来るのです。

4.「Handballkopfball」行う際に大事にしているポイント

状況判断

ルール説明の部分でも書きましたが、どこに敵がいて味方がいるのかフリーなのかフリーじゃないのか瞬時に状況判断をすることが大事になります。

また今ゴールを目指すのかパスをつないで得点を狙いに行くのかの判断も非常に大切になります。

例えばボールを奪った瞬間、ゴール前にフリーの選手がいるのに後ろを向いてパスを選択してしまっていたり、もう1本繋げば1点というシチュエーションでゴールを狙ったリスクの高いパスを選択してしますこともあります。

幅をしっかりと使ってボールを動かすこと

例えばこのトレーニングを行うと必ずと言っていいほど全員がゴール前に集まってきます。

もちろん守備側からすればゴールを守るのが目的なので当然と言えば当然でしょう。

ですが、攻撃側もそうなってしまってはただただ密集してしますので得点の可能性は減ってしますでしょう。

横幅をしっかりと使う。相手が来なければ10本パスを回しちゃえばいいでしょうし、それで相手がボール前から出てくるのであれば目的であるゴールの近くにスペースが出来るでしょう。

守備の際にしっかりと相手に寄せる

以前の記事にもある「【ドイツサッカー】ドイツと日本での1対1の守備の決定的な違いとは?」でも書いてあるのですがドイツでは相手にしっかりと寄せることで初めて守備だと認識されます。

このトレーニングでも相手にタッチしなければいけないということは手の届く範囲まで寄せ切らないといけないということです。

このトレーニングでは選手たちは楽しみながら、そしてそれ以上に得るものが大きい物だと思います。ぜひ1度取り入れてみて欲しいなと思います。

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